永遠の始まりと終わり


『右手に始まりを、左手に終わりを・・・』

何も始まってはいない。
何も終わりはしない。

『右手に栄光を、左手に孤独を・・・』

思いを告げることもなく。
忘れ去ることもせず。


引き裂かれた思いは
静かに時の淵に沈めよう
闇の両腕に抱いて
嬰児のように
安らかな深い眠りにつかせよう

そしていつか、原始から終末へ
無常に繰り返す時の営みのなかで
やがて目覚める、 その日を待とう


『右手に決別を、左手に永遠を・・・』

お前の求める永遠を
決別によって、誓おう

『右手に暗闇を、左手に夜明けを・・・』

往くがいい
おまえのその夜明けに向かって
嘆くことは無い、
何も変わりはしない、


この終わりは、永遠の、始まり



何やら判じ物のような詩ですが・・・・(笑)。
永地さんは二羽の鳥を傍らに携えたクラヴィス様を描かれました。それを何故か、「始まりと終わり」と解釈したわけです。
結ばれることのなかった恋心を、彼はどんな風に受けとめているんだろう、なんてことを考えつつ書きました。(あれでけっこう、ポジティブに受け止めているのではないかとワタクシは思うのです・・・。)