雪 花 夜 2
ねぇ、ルヴァ ・・・本当は私も眠れないの
あんまり、幸せだから
さっきまで思い出していたの
あなたと離れていたあの凍えるような日々
とても寂しくて
あなたに会いたくて・・・とにかく会いたくて
何もかも投げ捨てて、逃げ出してしまいたいと
何度もそう思った
だけど分かってた
本当に苦しかったのはあなたの方だったよね
冷たい雨も激しい風も、私のところまでは届かなかった
ずっと、あなたが守ってくれたから
スタジオの四角い窓越しにあなたを見つけたとき
奇跡が起きたと思ったの
あなたがこうして私の隣にいることが
今でもまるで夢みてるみたい
ねぇ、ルヴァ。・・・雪が降ってきたみたいね。
雪って寒くて冷たいものだと思っていたけど
そうじゃないのね
雪が冷たいのはあなたの温もりが良く分かるように
そのためだったのね
あなたの腕が私にそっと伸びてきた
まるで小さな子供にしてくれるみたいに
そっと毛布を直してくれるあなた
その腕があんまり温かかったから
私はまた少し泣きそうになった
だって、あんまり幸せだから
まるで夢見てるみたいに幸せだから
「アンジェ・・貴女が、私にもたらしてくれた幸せより、1g多く・・貴女に幸せが訪れますように・・メリークリスマス・・お休みなさい・・」
あなたの声が耳元でささやく
あなたの腕が伸びて、枕もとのスタンドが消えた
メリー・クリスマス・・・ルヴァ
あなたがいるだけで、 私は、幸せ
あなたの腕の確かなぬくもりに守られて眠る夜
窓の外の雪は、少しも冷たくなくて
ただ、とても、優しかった・・・・・。
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