私の気持ち、あなたの願い

〜Angelique〜




いつものようにそのノートを開いて
私はため息をつく

始めは慣れないここの生活の中で
自分を落ち着かせるために書き始めた日記

それが いつからだろう
ある一人の人のことばかりを綴るようになってしまったのは・・・・・・


最初は気づかなかった
自分の中にこんな気持ちがあるなんて
今まで誰かを思ってどきどきすることがなかったわけじゃないけれど
こんなのは初めてだったから


あなたを見ていると苦しいの
苦しくて切なくて涙が溢れてきそう
だけどあなたは私の想いを知るはずもないから
知られるわけにはいかないから

だから 何も言えない・・・・・・
言わないでおくの・・・・・・


いつか私は女王になるかもしれないし
ならないかもしれない
どちらの未来を選んでも
きっとあなたと結ばれることはない


ねえ でも
今だけはこのままでいさせて


毎日あなたの執務室に通って
緊張して育成のことしか話せないけれど
それでも
あなたの顔を見られるだけでもいいの

その穏やかな笑顔を見せて
柔らかで暖かい声を聞かせて
私だけのために
お願い 私だけのために・・・・・・

それが無理なこととはわかっているけれど
あなたが私のことなんて何とも思っていないって
ただの女王候補としてしか見ていないって
そんな当たり前のこと
わかっているけれど・・・・・・


ペンを握る手は僅かに震えて
思わず溢れ出した涙が零れ落ちる

文字がゆっくりと滲んでいく
慌ててパタンとノートを閉じる

私の気持ちも
この日記と一緒に閉じてしまえばいいのに
閉じ込めて眠らせて
あなたには決して気づかれないように


でも 少しだけ
少しだけわがままを言ってもいいですか
心の中で 名前を呼んでもいいですか


「ルヴァ様・・・・・・」


あなたが好き 苦しいくらい
どうしたらいいのか もう分からない・・・・・・






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Angeliqueのパートを担当したカイエです。
共同制作どころかアンジェ創作も初めてで、
ロンアルさんの足を引っ張ってしまわないかと ドキドキしながら 書かせていただきました。
本当に下手くそですけど、合わせて文章を書くのはとても楽しかったです。
こんな素敵な機会を提供してくださったロンアルさんに感謝します!



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