いつか鳥のように・・・

〜オスカー・凍える蒼い薔薇


無力なのか?
応えてくれ、俺は無力か?

そんなにも震え、凍えている君を
ただ見ているだけなのか?

触れることすらできない、俺は臆病だろうか。
そうさ、・・・俺は恐れている。

力ずくで抱きしめて、君を温めることができるのか?
甘い言葉で、張り詰めたその心を溶かすことができるのか?

それより君の涙が怖い。
婉曲で明確な拒絶が怖い。


怯えた小鳥のように、傷口をひた隠す君
涙の代わりに頭を上げて微笑もうとする君

応えてくれ? 俺は何のためにここにいる。
ただひとつ、心を焦がす愛しいものを
守ることもできない俺は、何のために生きている?



・・・ならば俺は、ここに立っていよう。
君が気づかない距離を保って。

吹き付ける風が君に触れないように
君の涙やため息が誰の目にも触れないように
倒れそうになったその一瞬に君を支えられるように。


悲しいほどに蒼く、切ないほど美しい薔薇。
自分で思っている以上に、柔らかく一途な魂。

君が自分を守ろうとしないなら
・・・・俺が、君を守る。


君がたたずんだ階に口づけ、
蒼い薔薇をそこに飾ろう


そしていつか、振り向いて気がつけばいい



ひとりでは、ないのだと・・・・。




(イラスト:紅玉猫さま/ 文:ロンアル)



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■ロンアルより〜

やってしまいました大便乗!
まちこです。さまの創作に紅玉猫さまが描かれたロザリアのイラスト・・・あんまり素敵だったので「今度は逆にまちこさんの方でイラストに文章をつけられたらどうでしょう・・・?」とそそのかし、すかさず自分も便乗(爆)!
結果はこのとおりです!紅玉猫様、まちこ様、ごめんなさい〜!!!